Nose

鼻の診療について

当院では、患者さん、医師とのコミュニケーションを重視しております。
初診時には、受付時にお書きいただく予診票と合わせ現状に至るまでのお話を伺い、耳・鼻・喉の診察をさせていただき、必要であれば聴力検査、内 視鏡検査を加える場合があります。その結果、その時点での診断をお話して、必要と考えられる処置、お薬の処方となります。受診の際に、疑問や不 安、または、ご要望がある場合は、遠慮なくおっしゃってください。

副鼻腔炎

蓄膿症とも呼ばれます。鼻(鼻腔)の周囲にある副鼻腔に炎症を起こしている状態です。鼻かぜの時に一時的に副鼻腔炎を起こしているだけのこともありますし、その後長引いて慢性化していることもあります。多くの場合で色の付いた汚い鼻水が出て、時に頭痛や歯の痛みが出ることもあります。

特に慢性化している場合、一旦症状が落ち着いて治ったように見えても見えない部分の炎症がきれいに治っていないことも多く、そう言った時は遠からずぶり返してしまうこともよくあります。当院ではある程度症状のある方にはレントゲンを撮って状況を確認しています。症状がなくなってもレントゲンではよくなっていないこともよくありますので、自己判断せず通院をお勧めします。

多くの場合で投薬で改善しますが、ポリープがある様な場合はなかなか薬では改善せず、手術が必要なこともあります。副鼻腔炎で手術が必要な場合、近隣の病院を紹介させていただいています。

鼻中隔湾曲症

鼻の左右をわけるしきりの事を鼻中隔と言います。鼻中隔は軟骨を粘膜がサンドイッチしたような形になっていますが、中にある軟骨が成長過程でたわんでしまったり、鼻をぶつけた時に曲がってしまうことがあります。軽いものはかなり多くの人に見つかり、ほとんどの人は特に治療は必要ありません。常に鼻閉がひどい場合や睡眠時無呼吸症の原因になっているような場合手術が必要なこともあります。手術が必要な場合、近隣の病院を紹介させていただいています。

後鼻漏

鼻汁が喉にまわる症状の事です。副鼻腔炎やアレルギーが原因のこともありますし、鼻にはあまり異常がなく、喉の側に問題があることもよくあります。健康な人でも鼻汁は常に喉に流れてきています。本来そういった鼻汁は気にならないはずなのですが、喉、特に上咽頭(鼻の奥にあり、鼻と喉の間と表現されることが多い場所です)に炎症があると、粘膜が敏感になってしまうためにあまり問題がないはずの鼻汁が気になってしまっていることがあります。そういった場合、鼻よりものどの治療をしないと改善しないこともあります。

鼻出血

夏は子供に多く、冬は高齢者に多くなります。暑いと血管が拡張するため、鼻の入り口の血管も太くなり、ちょっとした刺激で粘膜に傷が付いて出血してしまうのです。寒い時は血管が収縮するために血圧が高くなりがちで、元々高血圧のある方の鼻血が多くなります。

最も鼻出血の起こりやすい場所は鼻の入り口近くの粘膜になります。ですから止血のためにはそこを押さえることが重要です。よく鼻根部(メガネの当たるあたり)を押さえている方がいらっしゃいますが、それでは意味がありません。鼻の柔らかいところをなるべく大きく、できれば両鼻を押さえましょう。あらゆる出血の止血法でもっとも基本的なことは出血している場所を押さえることです。鼻出血の場合、直接出血しているところを確認できないことがほとんどなので、出そうな所をなるべく大きく押さえることで対処します。

稀に動脈からの出血だったり、奥からの出血だったりと止めにくい場合もあります。そういった場合も電気メスで焼いて止めたり、ファイバースコープで出血点を丁寧に探って止血します。持病のために血が止まりにくくなる薬を飲んでいる場合などは、入院が必要なこともわずかですがございます。